トライアスロンの5つの距離【初心者にはスタンダードがおすすめ】

初心者向け

「トライアスロンの距離ってどのくらい?ものすごく長くて、十何時間も走るんでしょう?すごくきついんでしょう?」

そんなイメージを持っていらっしゃる方も多いと思います。実際私もこのようなことを何度も聞かれましたし、私自身、始める前はそんなイメージを持っていました。

冒頭の質問への今の私の答は、「そういうレースもあるけど、メジャーなレースはもっと短くて、気軽に始められる距離だよ」です。

トライアスロンの5つの距離

実はトライアスロンには、フルマラソンのように、ただ一つだけ決まった距離は存在しません。

スイム+バイク+ランをすればそれがトライアスロンであり、それぞれ100mずつでも、ある意味「トライアスロン」と呼べるものです。

ただそれでは競技として面白くないので、実際に開催されるトライアスロンレースは、大きく分けて次の5種類があります。

  • スプリント・ディスタンス スイム 0.75km、バイク 20km、ラン 5km 計25.75km
  • スタンダード・ディスタンス スイム 1.5km、バイク 40km、ラン 10km 計51.5km
  • ミドル・ディスタンス スイム 2~3km、バイク 60~90km、ラン 20km 計 80km~113km
  • ロング・ディスタンス スイム 3~km、バイク 100km~、ラン 30km 計130km~
  • アイアンマン・ディスタンス スイム 3.8km、バイク 180km、ラン 42.195km(フルマラソン!) 計226km

なかでも2つめ、合計51.5km「スタンダード・ディスタンス」が、その名の通りスタンダードな距離で、一番開催の多いメジャーなレースです。

別名「オリンピック・ディスタンス」という通り、オリンピックのトライアスロン競技も、実はこの距離で行われています。

スタンダード・ディスタンスは「ショート・ディスタンス」とも言われます。

「スタンダード・ディスタンス」はフルマラソンよりも圧倒的に楽

合計51.5kmというと、長く感じるでしょうか?わかりやすいフルマラソン42.195kmと比べてみましょう。

フルマラソンは40km以上をすべて走り、世界トップレベルで3時間かかります。初心者の完走タイムは5~6時間と言われます。

トライアスロンの51.5kmはそれより長いですが、うち40kmはバイク(自転車)。走るのはたった10km、スイムに関しては1.5kmです。初心者はだいたい4時間で完走します。

私も初出場の時から今まで、悪天候の日も含め3時間40分~4時間程度で完走しています。

これは女子の部でも全く速くなく、ビリに近いです。レースによっては、コースを片付けられ始める時間です…涙

つまり一般的に、トライアスロンはフルマラソンより短時間でゴールでき、楽と言えます。フルマラソンのほうが得意になるのは、スイム・バイクが致命的に苦手な場合のみでしょう。

しかも、5時間ずっと走っているマラソンに対し、トライアスロンは、だいたい45分~2時間で次のパートにうつるので、体の一部を痛めにくく、精神的にも飽きが来ません。

私自身、15km以上を連続で走ると膝が痛くなることが多いのですが、51.5kmのトライアスロンではそのような局所的な痛みは感じません。翌日以降の痛みの回復も早いです。

最も距離が長く時間もかかるバイクパートで、走りながらドリンクやゼリーを補給できるのもいいですね。

バイクにドリンクホルダーをつけたり、スーツのポケットにゼリーやカロリーバーを入れておけば、直線で自転車をこぎながら飲み食いできます。

「スタンダード・ディスタンス」が無理そうなら「スプリント・ディスタンス」からトライ

「それでも4時間も泳いだり走ったりするのは無理…」という人は、その半分のスプリント・ディスタンスから始めることもできます。

こちらは初心者の完走時間は2時間程度になりますので、よりトライしやすいです。

オリンピック・ディスタンスを複数人(3人など)で、リレー形式で完走する大会もありますし、スタンダードとスプリントの真ん中くらいの距離のレースもあったりしますので、近所で開催がないか、調べてみてもいいでしょう。

オリンピック・ディスタンスに慣れたらミドル・ディスタンスに挑戦

オリンピック・ディスタンスを安定して完走できるようになってくると、だんだん欲が出てきて、ミドル、次はロング、アイアンマン(「鉄人」たちのレース)…と挑戦する人が多いです。

かく言う私も、トライアスロンに挑戦する前は「51.5kmなんて長い。無理。一生51.5kmも完走できないかもしれない」などと不安だったのですが、初出場の翌年にはなぜかミドルの距離の練習会に出場し、完走しました。

とはいっても、8時間以上かかり最下位で、体はガタガタでしたが…。

アイアンマンも人生で一度は完走したいと思っていますが、本来長距離レースが苦手な私にとっては、もうしばらくスタンダードとミドル、また短めのロングに慣れてからかなと思っています。

距離が長いレースになればなるほど、「長く走るのが得意」なひとにアドバンテージが出てきます。

ロング・ディスタンスやアイアンマン・ディスタンスは長期的な計画が必要

何せ、ロング、アイアンマンレベルになると、10時間を超えるレースになりますから。入念な準備が必要です。

完走できる体力と技術をつけることも勿論ですが、トライアスロンレースでは、バイクのパンク修理なども一人でしなければいけません。トラブル対処能力もますます重要になります。

さらに距離が長くなると参加費も高くなりますし、ロングやアイアンマンの距離のレースは日本での開催は少ないので、旅費なども必要になります。長期的な計画が必要になります。

「アイアンマンを完走した」という人は私の知人にもたくさんいますが、かなりのトライアスロン狂(ほめ言葉)と言っていいでしょう。

「トライアスロンはめちゃめちゃハードで、鍛え抜かれた鉄人たちのスポーツである」というイメージは、ロング・アイアンマン愛好家にふさわしいものです。

【まとめ】トライアスロンの距離

最後に、トライアスロンの距離について改めてまとまると、以下のようになります。

トライアスロンの距離には絶対の決まりはない。一番メジャーなのは合計51.5km、完走まで初心者でも4時間。

それより短いレースや、フルマラソンの距離のランを含む200km以上のレース…、アイアンマンレースもある。好きな距離から始められるのがトライアスロンの魅力だ!

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